ひょんなことから「ホノルルマラソン2018」にエントリーすることになった。
ふだんはダンプカーの運転手、昔はゲーム廃人、今ではお腹がポ◯モンの僕がだ。
最近でこそタバタ式トレーニングやランニングを始めたけども、フルマラソンとなるとさすがに独学ではまずい。
そんなポ◯モンの僕が、フルマラソンに挑戦するための知恵をこの本から、たくさん学ばせてもらいました。
皇居ランから見える、ランニング5つのメリット
- 皇居は1周が5kmと計測が楽
- 夜でも安心して女性ランナーが走れる
- ランニングの起源について知ることができる
- 走ることで、肉体や脳に起こる効果が理解できる
- 結果を出している経営者、作家、教授たちの言葉に重みがある
皇居は1周が5kmと計測が楽

皇居を走るランナーが多い理由の1つが、皇居外周コースの距離にある。
綺麗に舗装された道の距離が、ちょうど5kmなのである。
まさか太田道灌(おおたどうかん)がそう設計したはわけではあるまい。
偶然とはいえこの5kmという数字が、皇居ランの最大の魅力となっている。P24より※太田道灌(おおたどうかん)
室町時代後期の武将。
江戸城を築城したことで有名である。
武将としても学者としても一流という定評があっただけに、謀殺(計画的に殺すこと)されてこの世を去った悲劇の武将としても名高い。wikipediaより引用
今じゃ、スマホのアプリやスマートウォッチを使って何キロ走ったかがすぐに計測できる。
でも、人によってはスマホの充電がない人だっているし、そもそもアプリを入れたくない人もいる。
そういったランナーにとって、「1周走って5km」という目安はとても分かりやすい指標なんじゃないだろうか。

僕も近所の公園を走ってるんですが、5kmを一区切りに走ることもあるので、計測が楽なのはとてもありがたいですよね。
夜でも安心して女性ランナーが走れる

皇居ならではの利点として「治安のよさ」がある。
天皇の住まいなのだからこれは当たり前だろう。
交番や警察官の多さは日本一なのではないか。
日本を代表する大企業や歴史的建造物が軒を連ねているため、警備員の数も多い。
これほど治安のいいランニングコースは日本、いや、世界中を探してもそうはない。P36より
女性だけでなく、男性の僕にとっても治安の良さは大きなメリット。
いつも走ってる近所の公園なんて、最近週末になると若者たちが集まって道を塞ぐので走りにくくてしょうがない。
なんなら、歩道上に自転車を止めたりするのでなおさらたちが悪い。

走っていると分かるけど、集中しているときは、できるだけ余計なことに神経を使いたくない。
走るリズムが崩れるからだ。
そういった、いらない心配に気を配らなくても良いのも、皇居ランの魅力の1つではないだろうか。
ランニングの起源 どうして人は走り始めたのか

これまで、人間の知能が発達した理由として「両手で道具が使えるようになったから」という説が有力視されていた。
ところが、この説には疑問も残った。
ゴリラやチンパンジーは両手が使えるにもかかわらず、何百万年ものあいだでほとんど脳の大きさが変化しなかったではなか、と。この疑問から現在では、脳がおおきくなった理由は「両手で道具が使えたから」ではなく、
「二足歩行をするようになったから」という見方が有力になっている。
二足歩行で脳が大きくなり、その結果、手で道具を使えるようになったのである。p112より
これを読むまでは、ぼくも猿から人へ進化したのは、道具が使えるようになったから脳が発達したと思っていた。
確かに、走りながら道具を使うのは結構頭をつかう作業だ。
悪い例えかもしれないけど、自転車を運転しながらスマホでLINEで長文の返信できるのは、人間くらい脳が発達していないとできない芸当だ。

なぜ走ると脳や身体が喜ぶの?

「脳内麻薬」とも呼ばれる「エンドルフィン」や、覚醒・興奮作用のある「ドーパミン」が分泌される。
エンドルフィンの分泌によって「苦痛」や「不安」を取り除かれるほか、ドーパミンの分泌によって「活力」「意欲」「快楽」「多幸感」などが発生する。119より
脳内麻薬が出ることはおぼろげながら聞いたことはあるけど、これほど色んな物質が出ているとは驚きだった。
ドーパミンは読書中の記憶力向上にも貢献していると、以前読んだ本にも書かれていた。
ワクワクしているときにもドーパミンが出るのだが、そのワクワクしている状態の方がより記憶に残りやすいのだそうだ。

作家でありランナーでもある、村上春樹の『走ることについて語るときに僕の語ること』の一文
-世間にはときどき、日々走っている人に向かって「そこまでして長生きをしたいかね」と嘲笑的(ちょうしょうてき)に言う人がいる。
でも思うのだけれど、長生きをしたいと思って走っている人は、実際にはそれほどいないのではないか。むしろ「たとえ長く生きなくてもいいから、すくなくともいきているうちは十全(じゅうぜん)な人生を送りたい」とおもって走っている人の方が、数としてはずっと多いのではないかという気がする。p84より
僕も昔は走っている人を見ていて、「そんな長生きしたいかね?」「どうせカッコつけでしょ?」と、うがって見ていたこともあった。
走る側のランナーになってからは、そんなことより、「この足の痛みとどう付き合ったら良いか?」「より効率よく走るには何が足りないか?」と思考していることの方が多い。
もちろん、健康で長生きもしたいし、颯爽とカッコよく走りたい願望もある。
でも、それらの理由ってどちらかといったら、おしりから数えたほうが早いくらいだ。

どういった人にオススメの本なのか?
- 運動を1ミリもしたことがない主婦
- ランニングの効果が分からない学生
- いきなりホノルルマラソンにチャレンジするオジサン

でも、この本を読むことで、ランニングから受けられる恩恵について理解することができます。
タイトルでは年収700万に目がいきがちですけど、この本はそれよりも「走ること」についてとことん掘り下げて書かれています。
単純な根性論で語られてないところも、共感の持てる本です。
今まで僕のモチベーションといえば、「走り出してから湧いてくるやる気」のみでした。
でも、知識として、ランニングのメリットを知っていると、走る前から「ご褒美」が分かっているので、自然と走りたくなってきます。
まとめ

正直に書かせていただくと、タイトルの『なぜ皇居ランナーの大半は年収700万以上なのか』について、はっきりとした回答は載っていません。
ただ、走ることと年収が高くなることの関連性、とりわけ多くの高給取りの人たちがなぜ「ランニング」をしているかが分かるはず。
当たり前ですが、ランニングは運動なので身体を動かさないことには始まりません。
僕はマラソンは半分以上は頭脳戦なんじゃないかと睨んでいます。
自分ととことん対話して、「無理しすぎてるんじゃないか?」とか「ここならいける!」と常に戦略を練りながら走る。
その戦略にこの「本」から得た知識は必ず役に立つ内容になっています。

鷺 健一

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